これは、やっぱり医者に言うた方がええのかなぁ

中学生の頃の話。ちょうど80年代後半、学校の荒廃が問題になっていた頃だ。
ワテには異食症やら前髪を癖のように抜き続けるといった行動が見られていた。
授業中に教科書を破って口に入れたり、消しゴムのカスをひたすらまとめて丸めて、親指の先ほどの玉を作って耳や鼻に詰めてみたりといった行動だ。
今にして思えば、いわゆるチック症状なんだろうけど、当時ワテの周辺では、そんな知識がある人もなく、見事にばい菌遊びってヤツのターゲットにされていた。
家族の話によると、当時のワテは体臭も異常にキツかったらしい。とはいえ当時、そんな自覚はなかった。しかし、クラスのヤツらに毎日のように臭い臭いと言われるので、風呂で泣きながらこれでもかこれでもかと頭を洗ったり身体を激しく洗ったりしていた。
教師も教師で、「ふじくんは、おかしい行動が多すぎます。家でちゃんとするように指導してください。それにこれはちょっと言いづらいんですが…お風呂は毎日入ってますか?」などと言われるだけだった。
今ならば、すぐにカウンセラーのところへ行くよう薦められたり、場合によっては特殊学級への変更を薦められたりしたのかもしれないが、そんな話をされることもなく高校生になって、なんとなく症状は治まった。しかし紙を食べる衝動は「人前でやったらいじめられる」的な刷り込みで抑えていたような感じだった。
とはいえ、当時の教師たちにも、そういう子供に対する知識も経験もなくて、どう扱っていいか分かりあぐねてたのかもしれないし、教師がそんな調子だから、クラスメートもどう接していいかのロールモデルを見つけられずに、結局いじめの構造ができあがってしまっていたのかもしれない。
生活様式、行動様式に問題を抱えてる子が、たとえ明確な障碍でなくとも差別無くその補完を受けられる環境であれば、ワテのようなケースは発生しなかったのかもしれない。
実際、運動音痴とか非コミュとか、昔キモいと言われてた人と、こうしたチック症状を抱えてた人は案外重なるんじゃないだろうかと、ちょっと思ってもみたり。
時代や地域による偏りがあるんじゃないかとも思うが、その辺の傾向がはっきりさえすれば、いい研究対象になり得るんじゃないだろうかと妄想してみる。
そんなこと誰が研究するねんという、根本的な問題はあるのだが。
まぁ、今度の通院の時にでも、中学の頃のこの話を、かかりつけのメンタルクリニックの医者に言うてみるかなぁ。